DIRTY SATELLITES 2ndアルバム”EIGHT SHADES OF BLUE”リリース記念インタビュー!生活と地続きに鳴らされた音の記録 by 板垣周平(perfectlife)

・5曲目は、先ほどお話しが出たquizkidとのスプリット10インチ収録曲の再録ですね。

矢田:再録にあたって、コード進行もアレンジも変えてみたり。スプリットではシーケンス音も大きかったから80’s POP的な要素が強かったからね。

足達:ありがたい事に、スプリットがほぼ完売したってのもあり、まだ聞いていない人がいるかもしれないからCDにも収録出来たらなと。

・80’s POPという言葉が今出ましたが、今作はその要素は薄いですよね。ミックスもストレートなギターロックです。

矢田:前回のファーストアルバムを聴いた知人約2人から、「ギターの音が小さい」と言われたから、今回はギターと歌を全面に!

足達:2人(笑)。

矢田:今回のミックス作業、実は初めは「Cactus World News(U2のボノがプロデュースした80年代のバンド)みたいに!」ってエンジニアの小谷君に言ったりもしてたんだけど、俺のギターのディストーションサウンドでそういうミックスにしてみても全然しっくり来なくて。結局、「JAWBREAKERの”DEAR YOU”みたいにして下さい!」って(笑)。

・6曲目はCOUNTING CROWSのカバーという事ですが、収録に至った経緯は?

矢田:単純に、すごく好きな曲だったんだよね。息子が将来結婚するときには、入場曲で使って欲しいくらい好きで。で、息子の結婚まで待ちきれずに、今回レコーディングしてしまった…という事で(笑)。

足達:(笑)。GAMEFACEと来日公演で共演した時のエピソードも追加でお願いします…

矢田:あれですね!LIVEAGEで彼らを招聘した時に、彼らもオレンジカウンティの出身でCOUNTING CROWSと同郷だったからこのカバー曲を演奏したら喜んでくれるかなと思って演奏したら、「彼らとは友人でもない。彼らの音楽は素晴らしいけど、俺らはパンク・ソサエティで、彼らはただのプロだから…」っていうとても微妙なリアクションを頂戴したという…

・(笑)。とても、最高のエピソードをありがとうございます。

足達:矢田さんらしいエピソードだよね。

矢田:「まあ、いい曲だよね」って言われたよ(笑)。

・7曲目は、すべてのサラリーマンになった元ナード少年達に対するアンセムですね。

矢田:(笑)。確かに、歌詞の内容は「俺にはこういう生き方も出来たかもしれない…」っていう部分もある。聴き手がどう感じるか幅を持たせているけどね。楽曲としては実は少し変拍子で。JAWBOX的な要素もありつつ。

・最後の曲は、初期GREEN DAYな感じもありつつ。でもHUSKER DUではなく、SUGARに近い感触で。

矢田:スタンダードなアメリカン・ロックというかね。俺がこのバンドをはじめた時には打ち込みの曲もやりたかったんだけど、足達さんが「俺たちはギターロックでしょ」って言ってくれた言葉もずっと残ってて。「餅屋は餅屋」という事で、今回のアルバムは全曲を通して歪んだギターの快感を大事にしたんだよね。使ったギターも原点回帰でSG1本。「伝える」って事にも繋がるけど、今作は「自分達がグッとくる」ところまで、とことん追い込んでパッケージ出来たから、是非とも多くの人に聞いてもらいたいですね。SAMIAMの来日公演にもアルバム発売間に合うし、来年まで続く息の長いツアーも決まっているので遊びに来て下さい。

DIRTY SATELLITESのツアー予定などはここからチェック!
https://dirty-satellites.tumblr.com/

DIRTY SATELLITES 2nd album “EIGHT SHADES OF BLUE”
from IMPULSE RECORDS, imps-97, 2019/6/21 release, include 8songs,
1800yen(tax in) at store / 1500yen(tax in) at show.

Recording : Inari@Void)))Lab
Recording, Mixing & Mastering : Kotani@Kotani Studio
Design : Steinski
Photo : Maki Taguri
Band Photo : RiNAKiM
Music Video : DUCT-san
Interview : Shuhei Itagaki(perfectlife), Yamaguchi(bed)
Executive Producer : Ikawa(Impulse records)

DIRTY SATELLITES “EIGHT SHADES OF BLUE TOUR 2019~2020”

6/16(日) 鶯谷What’s Up What’s Up presents
7/13(土) 新代田FEVER LIVEAGE presents w/SAMIAM(US)
7/14(日) 名古屋鶴舞DAYTRIP NAVEL presents w/SAMIAM(US)
8/3(土) 名古屋鶴舞RIPPLE THE T.V. DINNERS presents
9/21(土) 仙台BIRDLAND ANSWER presents
9/22(日/昼) 福島アートスペース傘 SATO(RedTemple) presents
10/13(日) 高松TOONICE OFF-END presents
10/14(祝/昼) 徳島bar txalaparta IMPULSE RECORDS presents
11/30(土) 横浜OLIVE have fun time with you! present
1/18(土) 下北沢ERA DIRTY SATELLITES presents
2/29(土) 大阪 扇町para-dice bed & DIRTY SATELLITES present

東京のエモーショナルロックトリオ”DIRTY SATELLITES”の1stアルバムから約6年ぶりとなる2ndアルバムが四国のIMPULSE RECORDSよりついにリリース!

DIRTY SATELLITESの1stアルバム”Beautiful & Blue”では前身のMOD LUNGで培ったオルタナティヴカントリーに、かつて彼らが90年代にリアルタイムで経験したエモーショナルロックのメロディーを持ち込んだ。1stアルバムで彼らが見本としたバンドはアメリカのR.E.M.の後輩にあたるようなCOUNTING CROWS, TOAD THE WET SPROCKET, GIN BLOSSOMSといったバンド達。
1stアルバムはエモーショナルロックでありながら温かみのあるサウンドとなった。

その後、quizkid(東京・福岡)との10インチ・スプリット・レコードではシーケンサーを使うなど、さらに洗練されたロックサウンドに挑戦した。

上記スプリット発売後、Vo/Guの矢田は編集長を務めるPUNK/HC/EMOのWEBメディア”LIVEAGE”としてアメリカのエモーショナルロックのレジェンドバンド招聘活動に力を入れた。
伝説的EMOメロディックバンドGAMEFACE(2018年2月来日)、SAMIAM(2019年7月来日予定)、ギャレット・クラン(TEXAS IS THE REASONのVo/Guのソロ : 2017年2月東京公演を企画)と直接コミュニケーションを取った。それは90年代に彼ら3人がリアルタイムで経験したエモーショナルロックの熱を再び強く楽曲に取り戻すきっかけとなった。
それはまた、彼らが過去に在籍していたエモーショナルロックバンドのTHIS WORLD IS MINE(矢田Vo/Gu)、THREE MINUTE MOVIE(足達/Ba)、ONE THOUSAND WISH(安原/Dr)の要素をこの2ndアルバムに注入する引き金ともなった。

さらに今回の2ndアルバムではNEW WAVEという領域に深く踏み込んだ。80年代のU2, THE CURE, THE SMITHS, NEW ORDERといったバンド、現代のバンドではTHE KILLERS, THE NATIONAL, INVSN(REFUSEDのデニスがボーカルを務めるバンド)などの影響を強く受けた。

いわば、このアルバムは彼ら20年間の音楽活動の歴史の総決算であり、振り返りであり、また、再構築であると言ってよいであろう。

と同時にNEW WAVEとエモーショナルロックの融合を試みた意欲的な実験作でもある。

90年代後半より活動を続けている人間が奏でる現在進行形のエモーショナルロックサウンドを是非、体感してほしい!

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