未開の地・群馬にて吹き荒れた新たなるハードコアの息吹!!

群馬レポート

・突撃戦車

20年以上に渡り活動する上州ハードコア。栃木県足利が誇る今は亡きTetola93のメンバーだった丸山氏がギターで参加しているバンドでもある。
この日一番ストレートなハードコアサウンドは余計なギミックを排除し、前だけを見据えて爆走する物だ。そんなシンプルなサウンドだからこそ、自然に拳を突き上げてしまう瞬間が何度もあり、思わず熱くなってしまう。
ボーカル・マル氏のどこか脱力感のあるMCにほっこりしたりしつつ、バンド名通り止まる事を知らない爆走ハードコアは長年群馬という土地で闘い続けたバンドだからこそ生まれる説得力に満ちていた。
ライブが終わって思わず自然と笑顔にさせられた。そんなポジティブなエネルギーを全身で体感。ハードコア・パンクって本当に格好良いって事をあらためて感じさせてくれるライブだった。

・ixtab

ラストは今回の主催のixtab。今年の4月のBROILERとTRIKORONAのスプリットリリースパーティにてその存在を知り、またライブを拝見したいと思ってたバンドだ。
この日を最後にドラムの方がバンドを離れるということ、またTRIKORONAやSTUBBORN FATHERといった県外の猛者と対バンということもあったのか気合いのライブを見せてくれた。
sekienをはじめとしたジャパニーズ・ネオクラストのバンドの影響を受けながら、20代前半という若さを武器に、より確固なオリジナリティを形成。
全ての音が鋭角に突き刺さり、また不思議なメロディアスさもフレーズから感じさせるのはixtabのオリジナリティとして今後さらに開花するはずだ。
新たなるハードコアの息吹が群馬という土地から開花し始めてる事を興奮しか覚えなかった。
ドラムの方の脱退は残念だが、バンドは今後も活動を続けていくらしいので、群馬から登場した新たなるハードコアの若手ホープの今後の活躍に大いに期待だ。

こうしてライブは22時前には終了。都内から足を運んだ人もその日のうちに帰路につける親切なタイムテーブル設定であった。
突撃戦車とixtabは過去にライブを拝見し、音源も所持しているとはいえ、それ以外の群馬のシーンを知らない僕にとって今回の群馬遠征は新たな発見の連続であった。
個人的にENSAを知れたのはかなり大きな収穫にもなり、都内のシーンとはまた違う群馬のシーンの空気を肌で体感する事ができた。
しかしこの日僕が目撃したものはあくまでも群馬のシーンのほんの一部分に過ぎない。
その土地に住み、その土地のシーンに何度も触れることによって初めて見えてくるものも多いはずだ。
今回は慌ただしいスケジュールだったのでライブをみて終わりという形になったが、また群馬SUNBURSTへと足を運びたいと心から思わせていただき、次回群馬へ足を運ぶ時はライブだけでなく、観光なんかもゆっくり楽しみながら、今回体感することのできなかった、まだ見ぬ群馬の空気を肌で体感したい。
本当に楽しい一日を過ごさせていただいた。今回企画を主催したixtabはじめ、各出演バンドと関係者の皆さんに多大なる敬意をここに記す。

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