地下で繋がる、日豪の絆。新興ツアーカンパニー、Fortitude Artist Servicesインタビュー!

――毎回、ツアーではかなり細かい日程を組んでいるよね。最近は大手のプロモーターが海外のバンドを日本に呼んでも、東京のみとか、せいぜい東京と大阪だけっていう状況だけど、それでもあれだけあちこち廻るっていうのは、種まきというか、バンドをいろんな人たちに見せて、自分たちのやっていることを広めていくっていう意図なのかな?

「そうです。バンドを知るきっかけを与えたいんですよね。今はいろんな形で、すごくたくさんのバンドが日本に来ていますよね。僕たちだけにしても5月からLo!、MENTAL CAVITY、TIRED MINDっていう3バンドが立て続けに来ることになって、けっこう大変です(笑)。日程も限界まで頑張ったものの、もっと細かくしたかったと思っていますし、今後はそうしていきたいです」

――毎回、ルークが“次はこのバンドを日本に送り込みたい”って提案してくるの?
「そうですね。ルークが日本に行ってほしい、日本でやるべきだと思うバンドを選んで、提案してきてくれる感じです。ルーク自身がJACK THE STRIPPERで見た景色を、ほかのバンドにも見せたいんじゃないですかね。日本は最高だぞって」

――今のところはオーストラリアのバンドが日本に来ているけど、今後、日本からオーストラリアにバンドが乗り込んでいくことになるのかな?
「もちろんです。最初にやるとしたら、やっぱりNoLAになるんじゃないかな。僕らがまず向こうに行って、どんな感じになるのかを自分で知ってからじゃないと、オーストラリアに行ってほしいと思う日本のバンドがいても、話はもちかけられないですよね。自分が経験して、“俺が行ったときはこうだったよ”っていうのが言えないと。だからまずはNoLAが行くことが最優先になります」

――オーストラリア人のルークとは、当然だけど人種も違うし、言語も育ってきた文化も違うよね。それで考えていることがぶつかったり、苦労することはある?
「たしかに違うことだらけですよね(笑)。でもルークは、すごく僕たちの感覚に合わせてくれていると思います。彼自身日本にも何回も来ていますし、なんとなくでもわかってるんじゃないですかね。“なんでこんな短期間にバンド持ってくんの”とは思いましたけど(笑)。でもそれは感覚とかじゃなくて、パワーの違いですからね。それは受け止めて、やれるだけやりたいなとも思ったんです。だから感覚の違いで衝突したり、ストレスを感じることはまったくないです。よくありがちな、最初はでかいことを言っていたのに、蓋を開けてみたら全然違う…っていうこともないですし」

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