DEATHRO解体新書!「PROLOGUE」発売直前インタビュー!

DEATHRO

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— COSMIC NEUROSEを初めて観たとき、私はその佇まいに氷室京介よりも高橋克典(特命係長)を強く感じた(ファッションがそうだった)のですが、高橋克典は意識の中にありましたか?

高橋克典さんは「サラリーマン金太郎」などのドラマで拝見してて、非常に男の色気にあふれた俳優さんという印象がありますが、自分のファッション&スタイルなどには全く影響はありません。CN時代も時期によって様々なファッションをしていたと思いますが、高橋克典風だったと印象を抱いた白シャツ、皮パン、テンガロンハット時代は完全にジム・モリスン(THE DOORS)に心酔していた時期かと思われます。いつの時期も「自分がカッコイイと思うボーカリスト像」を体現してきたつもりです。

— ジム・モリスンだったんですね。。。失礼しました。COSMIC NEUROSEでは”HARDEST ZOO CORE”という座右の銘で活動していたとおもいます。”HARDEST ZOO CORE”とはいったいどんな概念なんでしょうか。

弱肉強食のネオリベラリズムが幅を利かせる社会をHARDEST ZOOと揶揄して、それに屈するのではなく抵抗するということです。

— なるほど。納得です。LESS THAN TV関連での活動が多いと思いますが、LESS THAN TVでのDEATHRO君の立場や、動きをお教えください。

思いついたイベントやリリースのアイデアを持ち込んで、それを形にするお手伝いをさせてもらっています。また他の方が持ち込んだアイデアに関しても同様にできる範囲で手伝わせてもらっています。

— なぜ、ソロアーティストになろうと考えたのでしょうか?

何も考えずCNの最後のライブの翌朝から自宅でデモの制作を始めました。

ソロで創作を行う一番の理由は、楽曲のアイデアを思いついたときに即座に形に出来るということかな。

あとは自身のPUNK/HARD COREのキャリアとは別に、フォークシンガーや歌モノで勝負しているFUCKERや酒い♨大明氏(Ohayo Mountain Road)、テライショウタ氏(Go Fish)の姿に感化されたり、ラッパー/トラックメイカーとして活躍しているDJ HIGHSCHOOL氏やJ.COLUMBUS氏の作品を聴いて、自分もDEATHROという一人のアーティストとして勝負したいとは漠然と思っていました。

ただやっぱりバンドサウンドが好きなので、アコースティックや打ち込みではなく、バックバンドにサポートしてもらうという体勢になりました。

解りやすく言うとGORILLA BISCUITSを解散してボーカルだったCIVがCIVを結成したのと同じですね。

DEATHRO
— なるほど、CIVですか! DEATHROソロでメンバーを集めましたよね。レコーディングメンバーは谷口さん(FUCKER/LessThanTV)、小野寺君(GROANING GROOVE/DAIEI SPRAY)、YUKARIさん(Limited Express (has gone?)/ニーハオ!)、カワマタ君(Not it?Yeah!)、佐藤慧さん(HEI TANAKA)で行いました。この人選のこだわりをおおしえください。

FUCKERとYUKARIはCN活動休止後に会ったときに「何かあったら手伝うからね」と言ってくれて、昨年12月のソロデビューライブをサポートしてもらいました。今年はツアーやリハーサル、イベント等で二人と共にする時間がこれまで以上に多くて、語弊があるかもしれませんが、あの二人は120%アーティストなんですよね。それはステージやリハ、レコーディングの時だけじゃなくって、プライベートでも常に自分たちの音楽や活動と向き合い続けている、楽しいことを追求するための努力を惜しまない姿勢にはいつも刺激を受けています。

カワマタ君は自分とは一番ご近所の八王子に住んでいて、昨年から何かにつけて一緒に遊んだり、抗議行動の場で同席する機会が多く、その流れで「BE MYSELF」のシングルでベースを弾いてもらいましたが、今年春に当初レギュラーでドラムをサポートしてくれていた霊くん(SUN BEAM SUN/MOONSCAPE)がしばらく参加できないことになり、東京スーパースターズ時代に叩いていたドラムにパートチェンジをお願いしました。今年はライブでいろいろな場所の一緒に来てもらいましたが、何処にでもすぐ打ち解けて楽しむことができる彼には本当に助けられました。

小野寺君とはGG、EYSESOREとは何度も共演して、彼が町田に住んでいたころはしょっちゅう遊んでもらっていました。ギターをお願いしようと思った直接のきっかけは、今はもう解散してしまったPINK DIARRHEASのライブでギターを弾くのを見たことです。自分がソロでやろうとしている方向性には彼のギターが必要だと思い、その場ですぐオファーして「BE MYSELF」のシングルのレコーディングに参加してもらいました。

プレイに関してはYUKARIちゃんのベースは、自分がこれまでプレイしてきたベーシストには無いものがありますよね。一足先にアルバムを聴いてもらったデザイナーでもある井上君(SHUT YOUR MOUTH)も「ベースのプレイに彼女の生真面目さが出ている」と言っていましたが、まさにその通りですね。

FUCKERのギターは俺の人生を変えたギターなんで(笑)もうそれだけOKていうか、やっぱり音だけであの顔が浮かんでくるんですよ。あと「TRUE AGAINST LIES」のようなブルージーなギターも、彼がフォークシンガーとしてのキャリアを経たからこそ、ここまでバッチリはまったものが出来たかなと自分では思っています。

カワマタ君のドラムは東京SSをやっていたキャリアからもわかるように、「歌」を大事にしてくれるんですよね。彼の人間としての素直で飾らない所がプレイにもにじみ出ています。

小野寺君はギターソロなど、俺の口やかましい注文を忠実に再現&昇華してもらって本当に大変だったと思います。最近明らかになったんですが、彼は中学時代ROUAGEやLaputaを愛聴していたこともあり、俺のリクエストしているフレーズのニュアンスを一番理解してくれていると勝手に思っています。

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