[SAMIAM物語]バンドの中心人物セルジー(Gu)がSAMIAMとともに振り返るエモ/パンク人生。必読インタビュー!

Q)あなたたちは遠距離でバンドをどのように動かしていますか?練習はどうやっていますか?

セルジー: 俺はLAにいてシンガーのJasonはカリフォルニアの北にいて、ドラマーのColinとSeanはNY、ベースのChadはフロリダ。日本で例えると一人は東京にいて、一人は大阪、他の二人はモスクワにいて、最後はウィーンにいるみたいな感じだね(笑) 練習はライブのリハまでは出来ない。けど俺たちまあまあグッドなミュージシャンだし、曲は何度もやっているし、だから俺たちは集まればいいだけ。 揃ったとたん「魔法」がかかるんだね。

Q)曲はどの程度 完成させてメンバーに提示していますか。使用してるDTMソフトがあれば教えてください。

セルジー: Seanと俺とで入力10ドルのガレージバンドでデモ作成する。特にすごいものは無いよ。今は録音器具に100ドルやら1,000ドルをもかけることに必要性を感じない。いざアルバムのレコーディングっていうときは、それぞれのアイデアの音が良く出ればいい。その前はデモはスケッチみたいなもので聞ければいい。

Q)SAMIAMのサウンドはジェイソンの熱いヴォーカルをフィーチャーしたメロディアスな曲が主体ですが、重ねのギターや間奏の展開など、知的で実験的に聴こえる瞬間があります。このあたりのアレンジは意識的に行ってますか?それともバンドマジックで偶然に発生しているのでしょうか?

セルジー: 正直に言うと、サムアイアムのすべての録音された楽曲のほとんどは逆で、音楽が書かれた上でJasonは曲のバイブを感じて、歌を曲の上にのせていく。通常の逆パターンかも知れないけど、俺たちはいつもそうしていた。もちろん練習中やスタジオでヴォーカルに合わせるために色々と変更するけど、歌は曲があってから始まる。ヴォーカルのメロディーから作曲をしたいと思う。それが作曲にとって一番大事な要素だと思うから。

Q)あなたのメインギターはなんですか?ライブの写真からはギブソンSGのイメージが強いですが。SGへのこだわりはありますか?

セルジー: 古いSG 2本 ドイツで盗まれた・・・・以降に古い2つのSGを買った。これらをバンドで使ってる。レコーディングでは自分がどんな音を出したいかで違うギターを選んでいる。家では90% ジャズマスター弾いてる。サムアイアムにジャズマスターが合うんであれば使うけど、違うと思う。P90ピックアップのSGと良いか悪いかわからないけど古いマーシャルアンプでサムアイアムの音になる。もちろんだけど、Dinosaur Jrのレコーディングではほぼジャズマスターだったね。

Q)1990~2000年代メロディックパンクシーンの中で活躍したバンドの多くが解散してしまいましたが、SAMIAMは今でも現役かつトップバンドとして活動しています。
ここまで続けてこれた要因は何だと考えてますか。また継続するモチベーションはなんでしょうか?

セルジー: 100%友情です。お金も名声も無い。サムアイアムは純粋に音楽への愛と友情愛で成立している。

Q)長いバンド活動の中で、”成功したなぁ”と思えるトピックスはありますか?

セルジー: ない。簡単な質問ですね。

Q)歌詞は基本ジェイソンに任せているのでしょうか。SAMIAMの歌詞は暗い内容のものが初期は多いですがとても引き込まれてしまいます。歌詞についてメンバーで話し合ったりしますか?

セルジー: ほとんどがそう。Mud Hill、Clean、Sky flying byは俺が書いた。Jasonやってって言われない限りはやらない。彼がすぐにでも歌わなくてはならないのであって歌詞は彼が書くべきと思う。歌詞について話し合うか?はYes. でもあと知恵であって、書いている過程で邪魔するようなことはしない。歌詞を書くのは大変であってデリケートな作業だから、書いている時に何か外から影響を受けて自信喪失になってもダメだし。俺たちは彼を信じているし、見守っている。

Q)結成当時に目標としていたバンドや、憧れていたアーティストは誰ですか?また最近のお気に入りのバンドをお教えください。

セルジー: 沢山あるね。最初はみんなBad Brains、Beatles、Husker Du、Sonic Youth、Dinosaur Jr、Minor Threatやまた地元の有名じゃないShort Dog Growというバンドが好きだった。ギターに関して言えばもう忘れ去られたMarginal Man、Moving Target、Doughboysが大好きで、ほかにも沢山いるよ。
最近だとBeach House、Turnover、Snail Mailとか他の新しい系のバンドがすごい好きだけと、サムアイアムを始めた頃に好きだったバンド(前文で上げたバンドら)が今も好きだね。またZombies、Slayer、Elliot Smith、Bad Religion、Nick Drake、Stevie Wonder、Earth wind and fireなどなど沢山あるね。

Q)あなたはレジェンドとして慕われる世代となってきてると思うのですが、残りの人生であと何ができるだろう、なんて考えてしまう瞬間はありますか?

セルジー: 若い世代がサムアイアムの存在に気付いてくれることを望んでいる・・古いバンドは簡単に忘れ去られてしまう。Spotifyの無料アプリなんかは沢山の人に昔の音楽に触れるのに役立っていると思う。ストリーミングの唯一のいい点だね。今後もずっとある程度の音楽を作っていくつもり、うん。

Q)SAMIAMの前進となるSOCIAL UNRESTはハードコアバンドでした、そこから比較すると今のSAMIAMの音楽性は大きな進化、変貌を遂げてると思います。今後のSAMIAMサウンドはどのようになっていくのでしょうか?

セルジー: Social Unrestはハードコアで始まったけど、ボーカルが二人目になったとき、彼はメロディーをのせ、またスローな曲を最終的にはやるようになってた。まるで最初のサムアイアムのレコードみたいに。当初はSocial Unrestからサムアイアムになった時はJamesの曲を沢山やった。Clumsyころから俺の曲をより多くやるようになった。Whatevers got you downからSeanの曲を沢山やるようになった。将来はわからん。あまり計画立てないし、なるようになるもんだよ。

Q)ニューアルバムの予定はありますでしょうか?

セルジー: 過去何か月かネットを通して曲を交換しまくっている。日本に行く前にいくつかツアーがあって、そこで沢山の時間を一緒に過ごせるから、色々と試してみるし、どんな新しいレコードが出来るか楽しみだね。今年に一つ絶対だすよ。

Q)メンバーの普段の仕事をよろしかったらお教えください。

セルジー: 俺はグラフィックデザインをやっている。Jasonはバーを経営してるし、バンドのブッキングなんかしている。SeanはNYで大工職に就いている。ChadはNo Ideaというレーベルで働いていたけど今は彼自身も含めDJの為のDJ Nightsのプロモーターをしている。Colinはフルタイムでドラマーであって父親。

Q)最近の音楽シーンはEDMやHIPHOPがメインストリームで、バンドシーンに勢いが無いと言われてますが、ロックやパンクに未来はあると思いますか。

セルジー: パンクは今でもビッグだよ。Green Day、Bad Religion、RancidやNOFXなんかは今まで以上に人気があるよ。また賑やかなDIYシーンも世界中にあるし、何千ものバンドが純粋に好きという理由だけで、No Moneyの精神でやっている。音楽業界でサムアイアムで十分に生きていけるか、と言われればまあ無理と思う。ハードワークで可能かも知れないけど興味は無い。個人的には音楽は楽しいものであって、友情であって、旅行。サムアイアムに頼って生きるということになったら楽しさは一切無くなる。パンクロックの商業的未来に関心は全くないし、お金のこと気にしなければずっとあると思うよ。

長々と質問に答えてくれてありがとうございました!7月にみんなにあえるのが本当に楽しみです!日本で待っています!

セルジー: 12年ぶりの日本なので、とてもわくわくしてる。サムアイアムにとっては21年ぶり。 みんなに会うのをたのしみにしてる。ありがとう。

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