perfectlife “CPU”レコ発 ファイナル @新代田FEVER レポート

perfectlife

2017/1/28 sat @新代田FEVER
act : perfectlife, zArAme, fish.
Text & Photo by Yoshinobu Yada

初めて私が彼ら(WEARE!/pre-perfectlife)にあったのは法政大学のキャンパスだった。
私は学内の仲間とよくキャンパスでゲリラライブをやっていた。
そこにLOOK OUT! RECORDSのTシャツを着た男がよく観に来ていた。
それがWEARE!のベースのOJだった。私は彼に「いいTシャツ着てるね!」と声をかけ、そこから私と彼らの関係は20年近く続いている。
OJはWEARE!の前身バンド「13月」のデモテープが出来る度に私に持ってきたりして交流がはじまった。
私がLINEというバンドをやり始める頃にはWEARE!がはじまっており、対バンなどもするようになっていた。
WEARE!が1stアルバムの”HOLIDAY LAND”をリリースした時の衝撃は今でも忘れられない。
日本語でこんなに完璧なHUSKER PUNKをやるバンドが日本にでてきたことに驚いた。板垣周平の才能に完膚なきまでに叩きのめされたのだった。
当時私はLINEを解散しMOD LUNGを始め英語で歌っていたが、”HOLIDAY LAND”を聴いた次の日から日本詩に挑戦し2枚のアルバムを出した。
最終的に、私が日本語の歌詞を歌うと自分の声の旨味(艶ともいう)が出ないと結論し、今やっているDIRTY SATELLITESでは8割英語に戻している。
話は戻るが、”HOLIDAY LAND”をリリースしたWEARE!はレーベルを探していて、当時、私はTHIS WORLD IS MINEのディスコグラフィーをリリースするためにPOWER ELEPHANT!レーベルを立ち上げていたので、自然な形で、WEARE!の2ndアルバムはPOWER ELEPHANT!からリリースすることになった。
時は流れ、WEARE!からOJが脱退し、WEARE!が活動停止にはいり、JOYのドラマーであった武田君などが加わり、perfectlifeがはじまった。
板垣周平はさらに繊細に言葉をつむぎ、ギターロックを職人芸のレベルまで到達させた。芸術といっても過言ではないだろう。
私は一端のサラリーマンであり、そして子供をもつ親になった。時間も無くなった。ギターも家では弾かなくなった。大学生の時は一日15時間ギターを弾いていたのだが。
今では板垣周平のその熱量に自分の音楽をクリエイトする熱量が追い抜かれてしまったなと感じる事もある。でも、まだ、、まだ、やっていたい。

前置きが長くなってしまったがperfectlifeの2ndアルバムのリリースGIGのレポートをしたいと思う。
板垣周平は数週間前からこのリリースGIGが成功するかかなりナーバスになっているようだった。前売りがなかなかでていないようで。しかし、蓋をあけてみると良い感じでお客さんが入っていた。

1バンド目 fish

fish

愛知のバンドであるfish。失礼ながら、全く知らないバンドである。当日、会場にいた人も初見の方がほとんどだったのではないだろうか。
どうやらperfectlifeのベースの小津君が推薦して板垣周平が承諾した形で、このライブに参加となったらしい。
東京でほとんど無名のバンドを呼ぶのには集客面でリスクがある。しかし、あとで話を聞いてみると、”3世代(20代、30代、40代)”というのがこのリリースGIGのコンセプトの一つだったらしく、fishは大学生代表としてこの場に立っているようだった。
fish。非常に独特なバンドである。ギター・バンドである。一見、スピッツみたいなバンドにも聴こえるが、次の瞬間、早いビートを刻みだし、LOOK OUT!のPOP PUNKのような曲展開をする場合もある。
ドラマーはTexas Is The ReasonのTシャツを着ている。ベースはDOWN BY LAWのTシャツを着ている。だが、まったくその二バンドを感じさせない。ギターはセーターを着ている。
ドラマーの方が曲、詩ともに書いているようであった。単独ボーカルがそれを歌う。
印象としては、perfectlifeのようなギター・バンドの要素も少しあるが、LOOK OUT!のバンドのような軽やかなPOP PUNKさもある。掴みどころの難しいバンドである。
が、素晴らしい曲のバンドであると思った。まだ、この後でてきたzArAmeやperfectlifeに比べると佇まいも演奏もアマチュア的であるが、非常に将来性が楽しみなバンドだと思った。
私は物販に直行し、彼らのデモを買った。

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