ilill(kubiak)活動休止ライブ “OUR YEAR WITH ILILL” with Asthenia

text by Takumi Shouji
Photo by Mitsuhashi
place 新宿 Hill Valley Studio
day 2016/09/25(日)

LIVEAGEのlive reviewでもPiri Reis(Malaysia)Shirokuma (Sweden) x i hate sex (Canada)の来日記事ですでに2度登場している日本の若手激情ハードコアの最注目株「ilill」のベースがドイツに帰国するため1年ちょっとの活動をもって活動休止することに。そのライブを目に焼き付けるために新宿 Hill Valley Studioに足を運んだ。

ライブの開始時間は日曜の13:00。家から比較的近いんだけどダラけるとその時間に遅刻してしまいそうだったので自分のバンドのスタジオ練習を同じスタジオの午前中に入れバッチリ前乗りできる体制を整えてそのままライブに参戦する。

1.Asthenia
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日本の激情バンドで今一番格好いいんじゃないかと噂のAsthenia。見るのは前任のドラマー「フジケン」がいた時以来なのでおそらく9ヶ月ぶりくらいかな?
(※フジケンは現在シンガポールに留学中。2014年12月に日本に来日したyumiで現在ドラムを叩いている。)
ギターも昨年末からカノウ君から左利きのギタータジリ君に変わっていて久しぶりにみると雰囲気がガラッと変わっていた。

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今夏に2013年Astheniaが日本に招聘したhuman handsと彼らの母国のイギリスを一緒にツアーで回ってきた経験も大きいのだろうけどめちゃくちゃライブ感が研ぎ澄まされていてステージング含めてめちゃくちゃ格好良くなっている。。
音もよりハードコア感が強く出ていてよりエモーショナルになっている。メンバー一人一人が俺が主役だと言わんばかりに前のめりに主張してくるような気迫を感じる。前体制でも別の良さがあったんだけど確実に今の体制は脂が乗りに乗っているようでバンドとしてのピークが来てるんじゃないかと思えるくらい一体感を感じられた。
全盛期のconstatine sankathiのライブを見ることができたならきっと同じような感覚を得られたんじゃないかなと思うくらいのライブを見た。

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そりゃーこんなの見ればハードコア好きな人は格好いいと思うわ。しばらく見なかったことを後悔させられるようなライブを見せつけられた気分。

2. kubiak

前回Piri Reisの時にもレビューをしたkubiak。ilillメンバー+sho tokura(ex-blue friend)の編成バンド。
このライブ映像を見てもらうのが一番てっとり早い。俺の中では85℃まで温度が上がって決して沸騰しないような音。

sho君とは一緒に何度かスタジオに入ったりしたこともあるんですが本当に激情とかemoの曲に対する引き出しのセンスがめちゃくちゃいいんですよ。
kubiakでもその才を十二分に引き出して反映させているのが伝わってくるようなナイスアペンド。聴いていて泣き叫びたいけどそうできないような、怒り狂いたいけどそれもできないような、このどうしようもない感情になる気持ちは映像を見てもらえればわかってもらえるはず。
これで止まってしまうのは本当に残念、もっとこの先を見てみたい。
MCではこれからはインターネットで活動するかもわからないけどみたいなことを言っていたので俺はそれに凄く期待している。

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