緊急警報!緊急警報!INFEST日本来襲!!攻撃に備えよ!!

INFEST

text & photo by Yoshinobu Yada(LIVEAGE)
2017/4/9 @新代田FEVER

ハードコア。

ハードコアバンドのライブを観にゆく。

それは自分にとって特別なことだ。

そのバンドが厳格であり、誠実なイメージを持っているならなおさらだ。
ライブに行く前から、じっとりと手に汗をかく。

厳格で誠実なハードコアバンドはライブ中に「鏡」を私に見せる。
その鏡は私を写す。
「今、お前は誠実であるか?」「今、お前は嘘をついていないか?」
鏡は私に語りかける。それはスタンド(幽波紋)のように。

GAUZEとLOS CRUDOSを観に行ったときもこの現象は起こった。
おそらく、多くの人の脳内で起こる現象ではないだろうか。

それが、ハードコアなのだとも思う。

なので、私のやっているグラインドコアバンド(BROILER)はハードコアバンドではない。
むしろヘヴィ・メタルの一大劇を診て(診察して)もらう為のバンドである。
その辺りの懐が広いのがグラインドコア、メタル・パンクというジャンルであろうか。(誠実でないわけではないが、、、厳格ではないし。。。)
しかし、もちろん、グラインドコアの中心であるNAPALM DEATHは上記のハードコア的な側面を強く持っている。
でも、我々のようなメタル・ハードコア馬鹿一代もグラインドコアという名称を使ってもいいんではないかと思っている。

もう一つ遡る。パンクとはなんだ?

今の自分の答えはシド・ビシャスなんではないかなと。
なにも求めず、破壊し、喰らい尽くす。心に数学的な天秤をもたない生き物。
とても定性的な生き物。定量で測れない。

イアン・マッカイはハードコアではあるが、パンクではない。
というのが私の見解である。
なぜなら、ディスコードレコードは成功しているし、イアン・マッカイは破壊行動をしないからだ。

そう、前置きがながくなったが、今日はアメリカはカリフォルニアのPOWER VIOLENCEの伝説、INFESTを新代田FEVERに観に来ている。

20年前の大学生の時から大好きなバンドである。INFEST, NO COMMENT, CROSSED OUTは20年前に起きたPOWER VIOLENCEブームの中でも特別な感じがある。
あまりユーモアをださず、とにかく怒っているからかな。

復活した日本のバンドEXCLAIMはキャンセルになったが、上記の「ハードコア」をビンビンに感じる日本のバンドが多く出演するため、私は少し、緊張気味である。

それではレポートをFucking GO!!!!

一バンド目、SLIGHT SLAPPERS:
SLIGHT SLAPPERS

とても久しぶりに観る。アルバムは全て買っているはずだ。前回みたのはLOVEMENの企画だったとおもうから、約20年前だろうか。
ボーカルの久保田さんは弁髪を切ってしまって、坊主になっていた。が、まったく老けていない。
そう、ハードコアバンドのメンバーはみんな若々しい。もうこの世代のバンドは40代後半のはずだ。でも30代前半といっても誰もわからないだろう。
それだけ、身体の中にパワーがみなぎっているのだとおもう。会社や親戚の40代後半のおじさんとなると、もう、そりゃ、おっさんというか初老で。。。
ハードコアは若返りの秘訣である!
そう、SLIGHT SLAPPERSは東京、日本のPOWER VIOLENCEを世界に知らしめたバンドである。3度のUSツアーもおこなっている。
2013年のUSツアーの模様はYOUTUBEでチェック済みだが、TWISTED SISTERSの”We’re Not Gonna Take It”でアメリカのキッズとともに爆盛り上がりをするシーンは感動的ですらある。
今日のライブも楽しかった。演奏力は文句なしのPOWER VIOLENCEに久保田さんの非常にユニークでちょっと面白いボーカルがのる。ダイバーによってメガネがクネクネにされても笑顔である。
20年以上東京のPOWER VIOLENCEを体現してきたバンドである。さすがのステージングでありました。

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