FORESEEN祝来日!FORESEENから紐解くCROSSOVER!by ZORI(CYCOSIS)

フィンランドクロスオーバーの歴史

フィンランドといえば私の様なオタクからすれば、Terveet Kädet, APPENDIX,なんかのフィンコア、KLAMYDIA, PUNK LUREX OKなんかのラモーンパンク、HYBRID CHILDREN,AMAZING TAILSなんかのメロディックパンク、STRATOVARIUSなんかのパワーメタルのイメージが強くスラッシーなサウンドといえばSTONEというスラッシュメタルバンドがいたな~と。で、これを機に家のレコード棚や友人からコピーしてもらった音源やらを引きずり出してフィンランドクロスオーバーを調べるとあるある!出てくるではないか!そんなとこで少ないですがご紹介を。

RATTUS

RATTUS – Stolen Life (LP complet)

ヨーロッパ、南米のバンド達に大きな影響を与えた最もメジャーなフィンランドハードコアパンクの彼らも時代の流れによりクロスオーバースラッシュに極端に路線チェンジ!全曲英語に変更。しかもそれまでの速度からかなり落とし、ねばりのある独特な陰鬱なメタリックパンクサウンドは個人的には純粋なハードコア期のほうがボーカルも含めてキャッチーで好きですが、フィンランド初期ハードコアのメタル化を進めたことは間違いなし。

Rytmihäirio

Rytmihäiriö – Surmatyö 1989

彼らは元々メタリックであえて例えるとCONCRETE SOXなんかに近いですが、さすがフィンランドよりガビガビでジャリジャリなギターが刻みまくり、ドラムはもうテンション上がったからブラストとかよくわかんないけどガーって叩いちゃいました!みたいな強烈テンションでクロスオーバーフィンコアのある意味で成功例。現在も活動し、今はまとまったクロスオーバースラッシュで本国では人気バンドです。

RADIOACTIVE

Radioactive – Herra… EP ( Finland 80’s Hardcore )

超マイナーバンドであまり情報がないのですが、80年代のクロスオーバーフィンコアでもクオリティの高い一枚。力強い怒号で畳み掛けるボーカルとブラスト寸前のリズム、整った演奏力でテンションの限界まで攻める隠れた名盤。本作のみで解散。

DIRTY DAMAGE

Dirty Damage – …It’s Amazing, How Stupid Some People Can Sometimes Be

フィンランド勢の中でもかなりUSバンドを意識したサウンドで珍しくフィンランド語ではなく、英語。こういったバンドがFORESEENなんかの世代に影響を与えたかはわかりませんが、80年代のフィンランドでは稀な存在。演奏力はいまいちではありますが、曲は非常に良い!

Kylähullut

CHILDREN OF BODOMご存知でしょうか?メロディックデスメタルなるジャンルがブームになった時に最前線にいた人気バンドで、今でも日本で人気が高いです。そこの著名ギタリスト、アレキシライホが組んでいる?組んでいた?メタルよりのクロスオーバーバンド。MUNICIPAL WASTE以降のファニークロスオーバーではありますが、少々フィンランドのメロディックやポップパンクのニオイも香るキャッチーサウンド!!

皆さん長文お疲れ様でした!!FORESEENから始まり脱線に脱線を重ねてかなり情報過多ではございますが、一気に読み聴きする事は厳しくとも、読み返して、聴き返して、少しでもピンと来るものがあればいいなと思いますし、FORESEEN来日時の思い入れやテンションもかなり変わってくると思います。

フィンランドからクロスオーバースラッシュバンドがわざわざ日本にやってくる凄さ!!こんな事は何度もないことですよ。皆様是非、歴史的瞬間を確認しに行きましょう!!

著者プロフィール

大阪府出身。1983829日生まれ。CYCOSIS, MAN AGAINST MAN, VIOLENT PIGZ, X-V.I.D.E.O, HOIST等、様々なバンドで活動中。TWITTERにてCORSSOVER THRASHの情報発信アカウントhttps://twitter.com/hardcorethrash 運営中。自他共に認めるクロスオーバー廃人。日々レコード屋に出没し世界各国の誰も興味も持たない珍クロスオーバーを収集しよだれをたらしている。

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