LIVEAGEにはありがたいことに多くの方がレビューの音源を送ってきてくださる。レビューでコラム的文字数を書くのは大変なので、セルフレビューとLIVEAGE側の2つのレビューにしないかという提案をするのですが、みなさんセルフレビューを書いてくれない(笑) そう文章を書くのは大変なのである。そういう場合はtwitterなどで紹介させていただいている。
今回はめずらしく本の紹介をしたいというお話をいただいた。hell-guchiさんという、会ったことはないのですが、確実に1996年に同じシーンを観ていた人というのは本の内容で分かった。あのシーンに属していた方が自分の人生を本にするというのである。本の内容も面白かった。微力ながら手伝わせていただきたいと思った。(矢田)
それではhell-guchiさんの本のセルフレビューです。
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「ONE LAST WISH」刊行に寄せて
極私的パンクエッセイ「LIFE.LOVE.REGRET」を出版しております「hell-guchi」と申します。
この度、この様な機会を頂きました矢田くん、LIVEAGEの皆様、今これを読んで下さっている方々にとても感謝しております。
「ONE LAST WISH」の発売から丁度1ヶ月が経った9月1日にこれを書いています。
「LIFE.LOVE.REGRET」は、大麻で逮捕され、保釈された2015年5月に、こたつで横になっている時、ふと「がばいばあちゃん」が頭の中に降りてきて、そのインスピレーションで書き上げました。がばいばあちゃんの様に、俺と家族(主たるは親父)の話しが面白いんじゃないか?という想いがあって出来上がりました。
ただ90年代に「PIECE OF ME」というファンジンがあって、それは意識しました。
最初から音楽の事を書くという認識はありませんでした。皆さんもそうであるように
俺の人生もまた音楽とは切っても切れない関係であるので、チョロっと音楽の話しを書きました。
さて続編の「ONE LAST WISH」ですが、こちらは音楽について書いている部分が前作と比較して多いです。なぜなら俺の日常を切り取ったことを綴っているからです。
「LIFE.LOVE.REGRET」は、親父の人生と俺の人生について、音楽で例えるなら一発取りで出来上がったモノであるのに対し、「ONE LAST WISH」は、俺の日常を、スタジオで順番にレコーディングする様に日々の出来事を綴っていった産物だからです。
2016年4月に「LIFE.LOVE.REGRET」を出版して、その宣伝の意味もあったのですが、2016年4月から、東京、京都、名古屋、大阪とLIVE行脚が始まりました。
初めましての方もいらっしゃいましたが、多くの方とは、20年ぶりに再会することができました。これはかなり奇跡的なことでした。なぜなら俺は、2000年代初頭にパンク・
ハードコアシーンから遠ざかり、TRANCEのPARTYにハマっていたからです。
こうして「LIFE.LOVE.REGRET」の発売をきっかけに、またこのシーンへ帰ってくることが出来ました。