LIVEAGE:MVとテープのリリース、おめでとうございます!まずはバンド結成から現在までのプロフィールをお教えください。
Suzuko(Vo/Gu):ありがとうございます! letniyのメンバーは、元々、大学の軽音楽サークルの先輩・同期といった間柄です。
バンド結成の経緯は、10年前にさかのぼるところから始まります。わたしたちの母校は軽音楽サークルが多数あって、わたしと直也くんは同じサークル、しょうこは別のサークルに所属していました。
何個かのサークルで合同ライブを行う機会が多く、そこでしょうこに一目惚れしたことが結成のきっかけです。当時のしょうこはショートヘアに、Tシャツ、スキニージーンズというスタイルで、MASS OF THE FERMENTING DREGSやスーパーカーのコピーバンドをやっていて、それがすごくかっこよくて。他の人には無いオーラを感じました。
そのときから漠然と「バンドを組むならしょうことやってみたいな」と考えていました。しかし、しょうこの1ファンだったわたしは、恥ずかしくてなかなかしょうこと話すことができず、バンドの構想は風化していきました。
そんな中、大学を卒業してしばらく経ったある日、突然しょうこからインスタグラムでDMが送られてきて。なぜか「明日飲もう!」という流れになったんですよね。2019年/2020年の大晦日でした。会って話しているうちに、最近聴いている音楽の話などで盛り上がって、年越しも一緒に居て、たのしくて朝まで飲みました。そこから「バンドやってみない?」と、満を持してスカウト活動が始まりました。(笑)
Shoko(Vo/Ba):ありがとうございます。すずこは大学の同級生で、別々のバンドサークルに所属していました。お互いのことは知っているし会えば話すけど、特段すごく親しかったわけではないのですが、ずっと気になる存在でした。仲良くなりたいと思っていたけど卒業してしまったあとはきっかけもうまく作り出せなかった感じでした。お互いインスタグラムをフォローし合っていて、ある日すずこがストーリーにハリネズミのラベルの日本酒を投稿していて、「なにそれ可愛いね、日本酒?」と反応したら返信をくれて飲みに行くことになりました。
2019年の大晦日に初めてじっくり話をすることができて、永遠に喋っていられると思うくらいとても楽しかったのはよく覚えています。何でもっと早く勇気を出して話しかけなかったんだろうと後悔しましたが、仲良くなるのに遅すぎることはないしこのタイミングで距離が近くなって本当に嬉しい気持ちでした。そこから頻繁に会うようになり、バンドやろう!と誘ってくれました。社会人になりベースも放置してしまっていましたし自分がバンドなんて…と怖気ついたのですが、すずことなら出来ると思いました。
そこから直也君ともつながりました。彼は二人は同じサークルの先輩後輩同士で、お名前は聞いたことあるけど顔は知らないなという間柄でした。3人で初めて対面で会い飲んだときもすごく楽しかったです。こうしてletniy は始まっていきました!
Suzuko:バンドをやるなら3ピースがいいなと思っていて、ドラムを叩いてくれる方を探していたとき、直也くんがインスタグラムに宅録機材の写真を載せているのを発見しました。それに対して「じつはわたしもたまに曲を作っていて・・・」と連絡をとって、一人で録りためていたデモ音源をお送りしました。
直也くんとは同じサークルに所属していたものの話す機会があまり無く、大学時代に一緒に演奏をしたのも1回きりでした。ただ、この1回がとんでもなくたのしかった思い出で。直也くんとだったらたのしく活動ができそうだなと思い、一個上の先輩でしたが、勇気を出してお誘いしました。
Naoya(Dr/Cho):私は社会人になったあと特にバンド活動はしていなかったのですが、いつかやりたいな〜とは思っていました。スネアやペダルといった機材も大学卒業で手放していましたが、こっそり給料で買って集めていました。(笑)そんな中すずこから連絡がきて、曲を聴かせてもらったところ「一緒にやってみたい!」と思いこちらこそよろしくお願いしますと返事をしました。しょうことはその後初めて会いましたが、このメンバーなら楽しくやっていけそうと確信しましたね。
Suzuko:こうして3人がそろい、2020年2月にletniyを結成しました。
その後、
SounCloudにデモ音源を投稿していく中で、東京都内のライブハウスでライブに出演させていただくようになりました。
LIVEAGE:バンド名” letniy”とはどういった意味なのでしょうか。
Shoko: letniy はлетний ロシア語の形容詞で「夏の」という意味です。すずこの声、作る音楽は夏の匂いがすると強く思っていて本当に大好きです。また、ロシアのサンクトペテルブルクというところに「夏の庭」という場所があります。有名な観光地です。summer garden летний сад は本当に美しい場所で、彼女の作る音楽を聴いていると思い浮かべる景色です。響きが好きなこと、呼びやすいこと、程よく短い言葉であることも決め手となり、バンド名にしました。
Suzuko:しょうこはロシアに住んでいた時期があって、ロシア語を話せるんです。しょうこに「ロシア語で好きな言葉はある?」と聞いたところ、letniyが「夏の」という意味でバンド名にぴったりなのではないかと提案してくれました。わたしは季節の中で夏が一番好きなので、作る曲から夏の匂いがすると言ってもらえてすごく嬉しかったです。
LIVEAGE:TESTCARD RECORDSからのリリースとなった経緯をお教えください。
Suzuko:TESTCARD RECORDSを運営しているヒヌマさんは、Cattleというバンドのギタリストでもありまして。自分がletniyの前に活動していたバンドが、Cattleと対バンしたときに友だちになりました。
そこからしばらくは連絡をとっていなかったのですが、SoundCloudでletniyのデモ音源をアップしたところ、ヒヌマさんから「音源いいね。一緒に作品つくらない?」とお話をいただきました。
とくに期限は定めず、バンドのやりたいことをやってくれていいよ、と言ってくださり、のびのびと制作ができました。TESTCARD RECORDS、友だちという贔屓目無しにすばらしいレーベルです。
1st Tape “Same Here”
LIVEAGE:テープリリースですが、CDや配信にしなかったのはどういった拘りでしょうか。
Suzuko:今回は、TESTCARD RECORDSのヒヌマさんから「letniyのサウンドはカセットテープが似合うと思う」と言っていただき、カセットでリリースする流れになりました。
CDや配信でクリアなサウンドをたのしむのもいいですが、カセットにはカセットにしかない音があると思っています。テープの伸び具合で音程・速度が変化していくような、音の「不完全さ」みたいなところが好きです。