来日直前!! CITY OF CATERPILLAR インタビュー(後編)

L: いやマジでインターネットってすごいと思ってて、いろんなことが簡単にできるようになった。だからこそこれを大活用するべきなんだと思ってる。なんでも自分たちでできて、前よりも少し長くピーターパンでいられるよ。俺はテクノロジーぎーくでもあって最近ではもしパンクシーンの中に独自の仮想通貨があったとしたら?ってことを考えたりしている。これってかなりヤバくないか?くそみたいな社会から隔離された本当にインディペンデントな世界!馬鹿げてると思うかもしれないがそのうちわかるさ。
それで、復活後君たちは2曲の新曲を発表したよね。よりプログレッシブで、かつとてもCity Of Caterpillarらしい曲を。すげーなーと感心してたんだけど、10代の頃の気持ちに戻って曲を作れたの?

J: 実はAs the Curtain DimはLPを作ったセッションで一緒に録った曲なんだよ。LPの収録時間上限の関係であの曲を落とすしかなかった。で、落としたはいいけどリリースの機会がなくなってしまったんだ。そしてDriving Spain Up a Wallは次のレコーディングで撮ろうとしていた曲だったけど解散してしまって録らずじまいだった。で、ライブではやっていて、ビデオが残っていたからどうやってプレイしていたかを思い出すことができたんだ。この曲はインターネットでは謎の曲として知られていたからふさわしいレコーディングの機会を与えたいと思ってたんだけど、できてうれしいよ。

B: As the Curtains Dimはリリースの予定がいくつかあったんだよ。でもどれも実現しなかった。例えばYaphetto Kottoとのsplit10″とかさ。でも俺たちが解散してしまい消滅した。解散後、Pg.99がRobotic Empireのために録音しておいてペンディングになっていたセッションと合わせてとsplit 10″か12″にしようとも考えたが、なんで出なかったのか覚えてないな。多分アートワーク作るのがめんどくさいとかそんな理由だと思うけど。で、この再結成はそのモチベーションを取り戻させてくれたんだ。そしてDriving Spain Up a Wallの方も完璧な曲として作ることができた。そしてレコーディングできたんだ。

L: おお、もし出てたらすごく良いリリースだったね!そして今回の努力も素晴らしい。それで、3LAからディスコグラフィーCDを出すことになったよね?3LAはとてもアクティブで情熱のあるレーベルなんだ。この計画はどうやって進んだんだろう?

K: これは俺のアイディアですね。3LAはとてもよいレーベルだし、バンドの姿勢にも敬意を払ってくれるし。このツアーにとって心強い援軍です。

L: 本当にそう思う。この選択はベストだし多くの人が入手困難なCity Of Caterpillarの音に触れられるからね。続いてツアーのことについても聞きたいんだけど、このツアーの話はどうやって決まったの。特に今回君たちがマレーシアとシンガポールでも演奏することがすげー嬉しくて。今ハードコア/スクリーモ/Skramzのシーンができてて、かなりいいんだよ。俺はマレーシアのDAIGHILA、VIRGINIA ON DUTY、Piri Reis、Killeur Calliculatorの大ファンだし、シンガポールにはYumiやKnightingale、Paris In The Makingがいる。彼らはとても情熱的で、伝説に触れることを待ち望んでるはずだ。まぁ君たちがマレーシアに行くから、俺の友達が日本に来て一緒に見に行く機会がなくなってしまったけどねw

J: そのとおりでケントが3LAからのディスコグラフィーリリースのアイディアを持ち込んでくれた。こんなリリースができるなんて考えてもみなかった。特にアメリカじゃCD2枚組なんて誰もやってくれやしない。もしLPでやろうとしたら3枚組になってしまうし、高すぎてディスコグラフィーの意味がなくなってしまう。

そしてこのツアーで東南アジアにも行けることはとてもエキサイティングだね。そんな機会があるなんて思ってもみなかった。Heaven In Her Armsがツアー情報の第一弾を発表してくれた後、東南アジアの人たちからメッセージが山のようにきて、東南アジアでのショーを手助けしたいと。それを実現するのは日本ツアーの後に東南アジアの日程を追加することだった。1回のショーのためにそこまで行く飛行機代はバカ高いがエキサイティングなことだし楽しい旅になりそうだしね。

L: 向こうのキッズたちは本当に情熱的だよ。このサブカルチャーを掘り下げていくことに熱心で、だからこそ大好きなんだ。90年代には彼らがDIYハードコアのような小さなムーブメントを知る機会はほとんどなかった。GNPが相当離れていて1枚の輸入盤CDに一日の稼ぎを全部突っ込むようなことはできない。そこからインターネットを通じて世界中の熱心なパンクスとやり取りできるようになって、日本のバンドもノーギャラでもツアーをしたりね。そしてBitTorrentとMySpace.comがその拡大に大きな役割を果たしたと思う。アジアのハードコアは今盛り上がってきている最中だ。彼らはシャイだけどお互いに尊敬しあっていてすげーナイス。君たちが持っていた情熱をシェアできると思う。いいツアーになるといいね。

そしてこのツアーにどんなことを期待している? このジャパンツアーは2003年のenvyとのツアーに続いて2回目になるよね子のツアーは本当によいツアーだったと思うんだけど、初めての来訪でもあったよね。多くのリスナーにとっては新鮮な体験となるはずだ。そして君たちにとっても「年寄りが過去の思い出を辿る旅」ではないと思ってるんだけど。新しい国にも行くしね。

J: 「年寄りが過去の思い出を辿る旅」が何を言いたいのかわからないが、多分今回のツアーのことを指してるんだよね?そしてあまりよくないことのように聞こえるね。けどそうだな。。期待。。特に何かを期待してるわけじゃないよ。2003年のツアーはメンバー全員の人生のハイライトの一つだ。本当にい素晴らしい時間を過ごした。envyと深い結びつきができて、そのツアーが実現し、素晴らしいツアーになった。
そしてHeaven In Her Armsは非常によく似ている。日本の新しいハードコアの潮流を知ることは喜ばしいし、たくさんのナイスな人たちと会ってみたいね。そしてパンクなショーをして、この15年で何が変わったのか見てみたい。マレーシアとシンガポールに関しては荒野を旅するような感じかな。何も知らないからね。冒険を楽しみにして、期待は何もせずに起きたことに任せるよ。

K: ぷあかう!

L: おいおいまさか!そんな意地悪のために俺の貴重な時間を費やしてるわけじゃない。
君たちが信じようが信じまいが、君たちはこの音楽の中で一つの遺産となっているんだ。もしパンクロックの歴史なんて研究があったとしたら「スクリーモの元祖の一つがこの時期に伝道師として東南アジアに行った」って書かれるだろう。
現在はBirds In RowやTouche Amoreなど少なくない数のバンドが東南アジアの国々をツアーし、この文化の種を植えてる。彼らは外のシーンを助けているといえる。商業的に見たら全然稼げないからスマートではないと思うけど、彼らの献身的な行動はシーンの発展に役立ってる。アジアのシーン全体によい影響を及ぼすんだ。日本のシーンだけでなくてね。そしてその貢献者として君たちの名前が刻まれると思う。
キッズにとってはCity Of Caterpillarが「Jeff、Brandon、Kevin、RyanにとってのFUGAZI」になるんだよ。キッズに火をつけ、ハートに火を注ぐ存在に。
で、これが俺の意図だ。このツアーは「昔の友達が集まって旅行をする」だけじゃない。「新しい友情を見つけ、君の情熱を伝道していく道のり」でもあるんだ。今回アジアのハードコアのスポークスマンとして「伝説に触れる機会を与えてくれてありがとう」と言わせてもらうよ。

俺はこの文化がアジア中に広まって開花することを願ってる。日本や韓国、中国、台湾、香港、マレーシア、インドネシア、シンガポール、カンボジア、ミャンマー。そしてこのリストはもっと続くことになる。
それぞれの国は海で隔たれていて、それぞれの単位は小さいけど、もし俺たちがまとまれば、ユーロのシーンやアメリカ大陸のシーンのように素晴らしいものになるはずなんだ。
俺は46歳だけどいまだにこんなことを夢見てる。俺は自分のミュージシャンシップとかそうした意識を超えた何かを信じてるんだ。
そしてぷあかうが本当に楽しみなんだねw

で、君たちの歌詞なんだけどざっと読んだところ、君たちの置かれている状況からの逃げ出したい、というような感情や友人、そして敵に対して発しているメッセージのように感じるんだけど、これってどういう意味だったんだろう。
DIYハードコアの中で新しい音を探し求めていた姿勢と重ねると非常に興味深いんだ。ちょうど君たちが停滞した状況の中で変革を求めていたようにも感じる。これは僕たちのシーンでもあったことだし色々なバンドでも歌われていること。音楽のスタイルだけでなくマインドセットとかの停滞はあったからね。この歌詞を書いたときの背景とか思い出せるかな?

K: 歌詞はたくさん書きすぎてて細かいことを覚えてないなぁ。多分くそったれなヒーローのことや他人との関係がうまくいかなくて感じた心情などを描いてたと思うBrandonがほとんどの歌詞を書き、Ryanと俺が何行かを埋めた。彼らのことはわからないな。

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