特定のバンドに対する投票ではないのでバンド部門では省きましたが、実はV.A(コンピレーション)が55票、スプリットが35票を獲得していました。とはいえ、どちらもハードコアやパンクのカルチャーにおいて重要な作品形態でもあるということで、それぞれ上位の作品をご紹介。どちらも、ここに載せた以外の作品は1票のみがたくさんある…という感じです。
V.A部門
■1位:5票
『ハードコア不法集会』(1984年)
■2位(3票)
『Far East Hardcore』(1995年)
『Flex Your Head』(1982年)
『This Is Boston Not LA』(1982年)
■3位(2票)
『New York City Hardcore:The Way It Is』(1988年)
『自己主張JAP』(1998年)
『Grind Osaka Compilation — For Somebody Who Has Own Attitude』(2002年)
『Hang The Sucker vol.2』(1989年)
『Grind Osaka Compilation』以外はほとんどが80~90年代のものが集まりました。やはりムーブメントの黎明期にさかんに企画されていたんですね。体感でも、2000年代中盤以降はコンピレーションがリリースされることが大幅に減ったなと思います。あるとしても、映画やゲームのサウンドトラックが主流ですね。ネットの発達で、自分でバンドを探せるようになった影響は無視できなさそうです。
スプリット部門
■1位:9票
The Faith / Void(1993年)
■2位:2票
MK Ultra:Seein’Red(1998年年)
Los Crudos:Spitboy『Viviendo Asperamente – Roughly Living』(1995年)
BREAKfAST:日本脳炎(2003年)
Extreme Noise Terror:Chaos UK『RADIOACTIVE』(1999年)
アルバム部門でもランクインしたThe FaithとVoidのスプリットが、ここでは1位となりました。コンピレーションに比べると、スプリットは今でもそれなりにリリースされている印象ですね。昨今のアナログ・レコードの需要の高まりも関係しているんでしょうか。ほかにも、参加バンドが少なくてもリリースできるという、制作上の現実的な理由もありそうな気がします。