text by Yoshinobu Yada
まず、このインタビュー企画はREDSHEERのオノザトさんから「REDSHEER/NoLAのsplit 7inchをレビューしてくれませんか」という問い合わせからはじまっている。
LIVEAGEで私が最近決めたルールに「音源制作者もレビューに参加する」というルールがある。
そのほうが、作品を深く知れるし、リスナーによく音源を理解していただけると思っているからである。
その流れでオノザトさんとやりとりしているうちに、NoLAのメンバーを中心としたインタビューにしましょうと話に転がっていった。
私もNoLAという若いバンドに興味があったし、是非ということで、インタビューしていきたいと思う。
座組としては私とNoLAのボーカルのタケル君がメインのやり取りをやって、そこにオノザトさんがちょいちょい挟んでくる感じです。
はじまる前にREDSHEERとはATOMIC FIREBALLのベースのオノザトさんとギターの山口さんのフロント二人にBucket-Tの名ドラマーKATARAOさんが加わったバンドである。
私は1998年頃、FRODUSの来日でATOMIC FIREBALLを観ている。あれは明大前のキッド・アイラック・アート・ホールだったと思う。
FRODUSを喰らうような迫力のATOMIC FIREBALL。UNSANEやSHELLACのような硬質な音塊がボディブローのように効いてくるライブだった。
私の中では初期NINE DAYS WONDERと同じようなテクニック、パワー、気合を感じ、ATOMIC FIREBALLは非常に“危険なバンド”だと認識した。
時は経ち、2016年、私はDIRTY SATELLITESやBROILERといったバンドでREDSHEERと時々対バンするようになった。
REDSHEERに対してはRELAPSE RECORDSのKYLESAやBARONESSのようなプログレッシブなアートメタルをビンビンに感じていた。
40代になっても懐古的になるのではなく、音をどんどん更新してくるREDSHEERに感銘をうけていた。
恐れ多くも最近はライブの感想などメッセンジャーで言い合ったりもしている。
そのやり取りの中でとても印象的な言葉があった。下記、対バンした後の会話である。
オノザトさん:
「反省し捲って落ちようが、心が沈み捲っても。バンドって最高だから演り続けるしかねーよ。
死ぬまで演り続けたいですし、死んでもまた必ず生き返ってバンド演りたいです!」
生まれ変わっても、バンドをやりたい(生まれ変わっても、あなたと結婚したい系?)と言うのなら分かるし、どこかで聞いたこともあるセリフだ。しかし、オノザトさんは
「死んでもまた必ず生き返ってバンド演りたい」と言っていた。
これには私は非常に衝撃を受けた。ここまでバンドを愛している人には私は出会ったことがない。
私は
「生き返ったら、Misfitsみたいなホラー・パンクバンドやりましょう!」とそれに答えた。
オノザトさんは
「身体鍛えまくらないと!ですね!(笑)」と返してくれた。
はい。それでは本編の始まりです。
ーーはじめまして、LIVEAGE編集長の矢田です。インタビューを受けてくれてありがとう!
まず、私の自己紹介を軽くしますね。私は1997年からアンダーグラウンドのD.I.Y. EMO PUNKのシーンでTHIS WORLD IS MINEをはじめいくつかのバンドをやっていました。今はDIRTY SATELLITESというバンドでVo/Guをやっています。また、2011年からBROILERというGRIND COREバンドでギターを弾いています。まず 軽く椚田君とバンドの自己紹介をおねがいします。
タケル(NoLA/Vo): 矢田さん初めまして。
NoLAのVo.椚田建です。みんなにはタケルって呼ばれてるのでタケルでお願いします。
NoLAは最初の頃はVo.Gt.Dr.のベースレスの編成で活動していて、1st mini albumをその編成の状態でリリースしてます。その後、Gt.が1人加入して、Vo.Gt.Gt.Dr編成で、2〜3年活動して、その状態で2nd mini albumをリリースしました。今年の3月からBa.が加入して、Vo.Gt.Gt.Ba.Dr.の5人編成で活動してます。
今の編成でのリリースはBandcamp限定配信の一曲と、Till Your Deathのコンピと、先日リリースしたばかりのREDSHEERとのスプリット7inchのみとなります。
あと個人的な自己紹介としましては、今年の4月から東高円寺二万電圧というライブハウスで働いてます。
もう辞めましたが、高円寺BASEでも少しの間でしたが働いてました。軽くということで、、こんな感じでよろしいでしょうか?
ーーありがとうございます!BASEで働いていたんですね!レーベルをやっていたので、飯嶋さん、南さんにはお世話になっております。
NoLAというバンド名だけど私も大好きなニューオリンズ、ルイジアナを指す言葉だよね。
バンド名はPANTERA, C.O.C、EYEHATEGOD, CROWBAR, DOWN, SOILENT GREENなどへのリスペクトを込めてつけたのかな?
タケル:俺もBROILERでギターやってるって聞いてビックリしました(笑) その節はお世話になっております。
ーーいつか、対バンするでしょう(笑)
タケル:その時は宜しくお願い致します!!(笑)
ご名答です。NoLAというバンド名はDownの1st albumから頂きました。
DOWNはホントにNoLAのメンバー全員好きですからね(笑)
彼らのサウンドスタイルは常に意識してます。
ーーこのスプリットの2曲めの後半はDOWN的なリフがでてくるよね(笑)
タケル君はまだ24歳とききました。このアンダーグラウンドメタル/ハードコアシーンではかなりの若さだと思います。このシーン?の居心地はどうですか?
タケル:早生まれなんで正確には今年の3月で24歳になります。
確かにNoLAは若いですし、俺らと同い年のバンドで現在のハードコアシーンに属して活動しているバンドなんて片手で数えられるぐらいしかいません。
だけど居心地ははっきりいっていいですよ。
感覚が合いますもん。年上の方でも。合わせてくれてるだけかもしれませんが(笑)
だからこそREDSHEERとのスプリットみたいなことが出来た訳ですし。音楽で勝負する上で年なんて関係ないと思ってます。