Yuki:色々なバンドの事情はあったけれど、それで曲を溜めるよりも早く作品としてアウトプットしたかったんです。

 

 

Yuki:それはサポートメンバーやゲストプレイヤーがいたからこそ出来た事だと思います。

頼れる人たちの協力があったからこそこうしてアルバムを出せた事に感謝しかありません。

それにYoshiとは16年近く一緒にやってきて沢山の危機もあったけれど、今ではメンバーというか私にとって掛け替えのない人なんだと改めて感じました。

 

Yoshi:僕にとっては彼女は空気みたいなものなんで。メンバーじゃなくて空気です。

 

Yuki:もう老夫婦みたいな感じだね(笑)

 

 

Yoshi:今回、デュオ形態でやってみて世界観がより凝縮出来ることが分かったんですよ、その上で型にハマらないでやれる事をどんどんやってみるって新たな挑戦が出来たのも大きいですね。

でもメンバーに「この通りに演奏して」って言うやり方ではなくて、Yukiが作る曲や世界観に対してPoSと関わってくれてる人たちがそれぞれの解釈で向きあってそれによって曲がより壮大なものになっていくのが良くて、そういう響き合いをしながら音作りをできる正式メンバーを入れていずれはやっていきたいと思ってます。

 

Yuki:やりたいことが凄くクリアに見えてきましたね。

今作は海外のプレイヤーをゲストに迎えたりとか実験的だと思ってましだけど凄く充実した時間でした。

現実問題としてはゲストが自分のバンド活動で忙しい方々ばかりだから、合間を縫ってなんとか時間を作ってやりくりしてもらったこともあって予想以上に時間はかかりましたけど、それでも待つだけの価値はあると確信はありました。

それにみんな「バンド仲間だからやるよ！」ってスタンスの人達で本当に快く受けてくれて嬉しかったです。

 

 

Yuki:それは本当に有り難かったです。バンド続けていて良かったなって思える部分ですね。

 

 

Yuki:そうですね、リリースまでにも色々な問題や葛藤がありました。

バンドでも、人生においても、生きていると悲しいことや辛いこと、もうダメだって思うことがある。長年PoSをやっている中でもそういう事が沢山あり、特にメンバーの脱退は、都度バンドの進退を問われる重要な出来事でもあるから去年メンバーが抜けた時はさすがにもうダメかもしれないと一時期は塞ぎ込んだりもしました。

それに大人になってバンドを続けていくと、メンバーにもそれぞれ事情が出来たり、仕事や家庭を持つなどの変化がよりシビアに影響するようになるとバンドを継続させていくのも年々難しくなることがあります。

それでも、どんな問題や障害があっても、私は絶対に音楽をやり続けたいという気持ちが残ったし、Yoshiもそうだと思います。

そういう中で、バンドとして音源を出すということはリスナーの皆さんへ一番伝えやすい形でもあるし、それをこれ以上止めたくなかったんです。

人にとって慣れ親しんだスタイルや環境を「変化」させるってすごく怖いし、未知なところに進んでいくって躊躇してしまいますよね。でもその為に諦めて辞めてしまったり、活動休止させることより、私はもっともっと音楽を作りたいし、もっともっと世界の多くの人に届けたいって想いの方が強くて、今回はメンバー編成に拘るという枠を取っ払って二人で音を出すことから始めました。それはある意味勇気がいることだったけれど、それほどにやりたい事が持てることにも感謝したし、それでやってみたからこそこのアルバムを完成できたのだから、これこそピンチはチャンスに変える力を持つって必要だし、何でもトライしてみるっていい経験にもなりました。