大注目!Hollow Suns “Into the Water” リリース記念セルフライナーノーツ!

‘Into the Water’ セルフ楽曲解説

1.Wating for the Time
冒頭曲となったこの曲は、1番最後に作曲しました。常々、弾き語りのような曲をレパートリーに加えたいという願望があったので、良いリフ、アイデアが遂にでた!と思いついた時は嬉しかったです。
「時を待つ」と言うコンセプトで歌詞を書きました。バンド活動や私生活の中、機が熟さず歯がゆい思いをすることは誰にでもあると思いますが、そんな時は耐えるしかなく、ただその時を待つ。きっと何かがあるという希望の歌でもあります。
録音時、ギターはP90 PUの乗ったGibson Fire Birdを使用し、クランチ時やや割れ気味のミッドロー、ドライブを踏んだ際のレンジが少しだけ狭く、アグレッシブでありつつヘビー過ぎないニュアンスにこだわっています。

2.Into the Water
今作のタイトル曲。Hollow Sunsはリフを詰め込みすぎる悪い癖があり、当初のプリプロデモの段階よりシンプルさを追求した編曲を行いました。
冒頭のオクターバーをかけたリードギターは、僕の永遠のフェイバリットバンドであるCKYからアイデアを得ています。オクターバーを踏んだアイデアをいつか楽曲に盛り込みたいという願望がついにかなったリフです。このリードギターのみプリプロ段階から弾き直しをせず、そのままのプリプロテイクを使用しています。プリプロで使用しているLOGICのリバーブプラグインが高音倍音がひゃぁ〜んと出てくれたこと(偶然です)、リラックスしたプリプロテイクのほうが荒く、良いバイブスがあった(これも偶然です)のでそのまま本番化されました。
今作からレコーディングには初のシングルコイルギターを導入。メインギターはGLのストラトを使用しました。他の曲でも使用しており値段の割に大活躍。メルカリの元は取れたと思ってます。
シンプルな曲なだけに、リズムセクションは小技を効かせています。ベースもオーバードライブトーンを使用してよりグランジ感を意識して仕上げました。今回の作品を通してベースオーバードライブは大活躍しています。
歌詞についてですが、この曲はちょっと抽象的な歌詞を書きました。水の中に飛び込んでしまうと言葉を喋ることができなくなり、思っていることを相手に伝えることはできなくなってしまう。そんな中で想いを伝えるためには態度や、音で伝えるしかできない。普段の生活の中で人と人が触れ合う時も同じで、ちゃんと伝えているつもりでも伝わっていないことが多々あると僕は感じています。それはまるで水の中のようだなと思うのです。「あぁ〜あまた伝わってねぇよ」と不貞腐れてしまうのですが、それでも伝わって欲しいという願いは消えない。人間関係やコミュニケーションがテーマの歌詞です。

3.It’s All There
この曲と、4曲目の’Heavy In the Air’は約3年前に書いた曲です。両曲ともにプリプロデモの段階から各所編曲が入って今回のバージョンになっています。
フォークパンクのコード感をホロサン風にアレンジできた曲かもしれません。ベースライン、ドラムパターンもかなり凝っていて、特に二回目のAメロが聴きどころだったりします。
行き詰まった時に想いを込めた歌詞なので、倦怠感がすごいでていますが、それでもやるしかないという若干恥ずかしいストレートな歌詞です。あれやこれや考えて見るものの結局僕らの答えは12フレットの中にしかなく、自分で見つけるしかないなという歌詞です。自分で読んでもだいぶ思い詰めてるなコイツという感じです。

4,Heavy In the Air
邦題をつけるとしたら「気まずい空気」。音像としてはグランジを今風にアップデートできないか?というアイデアから派生した曲です。冒頭そして間奏のリフはかなり気に入ってます。
モラトリアムがテーマのこの曲は「一生懸命やってるようだけど、それって意味あるの?」と問いかけられて答えられないシチュエーションの歌詞です。社会人尾崎。醤油くさいカートコバーン。
この曲が1番マニアックなアプローチだという自己評価だったのですが、意外にもこの曲が1番好きだという声をいただくことが多いです。分からんもんだなぁ〜と。押忍!あざす!

5,No One Stays
Hollow Suns結成時に初めて作ったオリジナル曲。実はファーストショーからプレイしているにも関わらず今回初めて音源化した曲です。結成時から僕以外のメンバーは全員入れ替わっていますが、この曲は歴代メンバーが唯一全員関わった曲になので、僕にとっては特別な楽曲です。
年齢が行けばゆくほど変化を迫られます。ずっと同じではいられない、そんなことないと思っていたけど、実際は変わらなければならない。この曲もかなり尾崎バイブス溢れる歌詞で若干恥ずかしいですが、結成当初はまだ30代前半だったのでそんな時期だったんだと思います。
最も古い曲だけにストレートなパンク/ロック路線な曲です。今作レコーディング当初は配布用のデモの予定で録音したのですが、思いの外出来が良く本編入り。

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